緊急事態宣言が始まって2週間が経ち、やっと半分過ぎたでしょうか?
でも本当に2月7日で終わるというわけでもなく、営業してもお客さんは来ないしテイクアウト営業も土日しか注文は入らない、どうしたらいいのかと悶々とした日々にだんだんイライラしてきた今日このごろです。
さて、そのテイクアウト営業ですが、メニューの中に前回も提供しましたコンフィというお料理がございます。
昨春の宣言下では鴨のもも肉のコンフィでしたが、
今回はホロホロ鳥のもも肉のコンフィをオンメニューしております。
続けてメニューにしているのであれば人気なのでしょうと思われるかも知れませんが、
実際は人気無いです(笑)
あんまり売れてません・・・。
こんな美味しい料理がなんで売れないのか?テイクアウトメニューにはもってこいのハズなのに・・・と悩む。
なぜじゃぁ
ということで、
皆さんにたくさん注文していただけるようブログで解説しようと思いたちました。
(たくさん仕込んじゃったので売れないとマジヤバイ)
まずホロホロ鳥
ほろほろちょうと読みます。フランス語ではパンタード。国産では岩手の石黒農場産が強烈に美味しくて有名ですが今回はフランス産です。
鳴き声がほろほろ~と鳴くから・・・という説は真っ赤なウソでギャーギャーうるさく鳴いてますね。
キジの仲間だそうで、キジのように味わいも鶏肉より野性味がありながら鴨肉より繊細さがあるといった感じでフランス料理では胸肉、もも肉がとても使われる食材です。
そして、コンフィ
フランス・ビストロ系料理では伝統的ド定番な料理なのですが、
実のところは「保存する」という意味を持った語源から来ていまして、漬けたり煮たりした保存食でありました。
現在、オイル漬けした食材を長時間低温で煮たお料理のことをコンフィと言うことが多いです。定番の鶏・鴨以外に砂肝やレバー、魚や貝類なんかもよく見かけますよね。
鶏や鴨系お肉の場合、強めのお塩(食材の1.4%程度)とハーブやにんにくで一晩マリネしてから
75度ぐらいの低温で最低4時間、脂でフツ・・・フツ・・・と煮ていきます。
すると、アミノ酸が旨味になり水分が抜けないので肉質はしっとりです。さらに、そのまま脂ごと冷やせば長期保存ができる一石二鳥。
食べる直前に取り出しまして、皮をパリッと焼きますと

と、こんな感じ。
ホロホロ鳥がまさに「ほろほろ~っ」と崩れていく~~ウマウマです。
塩味だけの素朴な田舎料理なのですが、これがワインと鉄板。
ワイルドな旨味、脂分とワインのタンニンが調和されるのとちょっと強めな塩っけでワインが進むのです。
今回、付け合せは白いんげん豆と豚足の煮込みを添えました。カスレというまたコンフィから発展した偉大なフランス田舎料理をイメージしたものですが、レンズ豆の煮込みやじゃがいものリソレやピューレなんかでも美味しいですね。マスタード付けてたまに味変えると飽きずにいくらでも食べられちゃいそうです。
そして裏技。
私たちが銀座で経営していたお店「グットドール」ですが、開店初期の頃
「鴨のコンフィ丼」w
という超人気メニューがありました。(メディア取材も何度かあったなぁ。)
つまり鴨コンフィに御飯です。
実際はまかない飯でコンフィのお肉をほぐして骨を外しどんぶりご飯に乗せる。それが美味すぎて販売しようとしたら大当たり。
まかないの時は小ねぎを振り、ほんのちょっとの
おしょうゆ!!
美味しかったなぁ~思い出すな~
ってお客さんに出すのはちゃんとバターライスなのですが、僕には普通の銀シャリが思い出。
と、脱線しましたが
ワインでも飯でもイケる! ということを言いたかったわけです。
25年前は日本には本格的なビストロ料理店は今みたいにたくさんなくて、その後にビストロブームがあって街にたくさんのビストロ店が出来て、お店で鴨のコンフィを食べられるなんて嬉しかった。でも今では定番過ぎて飽きられちゃったのか、逆に見かけなくなったり残念。
自分の心中ではしっかりと胸に刻むお料理なので愛情掛けて作ってますよ。
ということで、
気軽なフランス料理ですので皆さんにもお近づきになってほしいですね。
ご注文お待ちしております!!
*カーネルサンダースさんのとこの鶏料理はきっと短時間で鶏のコンフィのような旨味食感が出せるのが特許なんですよねーきっと。でも、あっちはメリケンな暑苦しいお味ですが。